06188 包丁で切った夏みかんと包丁でつぶした夏みかん
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1枚目の写真は夏みかんを包丁で切ったもの。
2枚目は同じ包丁を夏みかんに当てて、上から下に押し下げたもの。
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2枚目は「切れてな〜い」。
潰しています。
写真1枚目そして次の3枚目は種までスパッと切れてます。果肉の断面も綺麗。
包丁はスーパーに売られている普及タイプです。
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ドラマ「天皇の料理番」を見ていたところ、主人公はさすが、きちんと包丁を使っていました。包丁を前後に動かして、食材を綺麗に切っている。潰していない。割っていない。
そのシーンで聞こえてきたトントントンという包丁がまな板に当たる効果音。おそらく追加されたか増幅されたのでしょう。正しく切っていたらほとんど音はしない。トントン音がするのは下手な証拠なので、そんな効果音を入れたら逆効果の演出だと思います(下にも書いたようにトントン音がする切り方もありますが、そのシーンでは本来音がしない切り方をしていました)。
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3年近く通ったお料理教室アプリールクッキングスタジオで学んだうち、最も重要なことは包丁の正しい使い方。これができるとできないとでは料理の質がまったく異なる。 正しく切っていれば、料理が美味しい。美しい。そして切るのが楽しい。楽。
生徒8人が同時に野菜を刻んでいても、教室内にはまったく音がしない。
先生の指導の賜物です。
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まとめます。
包丁は切る道具。切る時は前後に動かす(上下に動かさない)。
包丁を下向きに押したら食材を押し潰してしまう。割ってしまう。だから下向きに力をかけない。
包丁できちんと「切る」ことができれば、食材の断面がツルツルでツヤツヤ。それを口に入れれば、舌触り、食感が優しい。味の染み込み方が異なるから、当然、美味しくなる。切り口の角がきちんと尖って綺麗。
表現者の心は細部に宿る。包丁大切。学校で教えるべき。
力を抜いて、指先から包丁をぶら下げる感じ。
握らない。
人差し指は包丁の上面ではなく、側面に沿って指を曲げ、グリップに軽くかける。
切る時は、前後に大きく動かす。
上下動は意識しない。きちんと切れていれば包丁自体の重さで自然と下に降りていく。
できるだけ刃の全体を使う。
刃はギザギザしていて細かいノコギリ状なので、ノコギリと同様、前後に動かして使う。
文化包丁の場合、刃の前半分にある湾曲をまな板につけたまま。
そのためできれば切る対象の背を低くするといい。
腕を肩から動かし、手の軌跡は楕円を描く。
力が抜けていれば包丁がまな板と触れた時にトントン音がしない。
ただし「押し切り(下向きに押し下げる切り方)」が必要な食材もあり、その場合は音がします。
左手で食材をきちんと押さえて固定する。左手首をまな板につけるといい。
きちんと力が抜けて、下向きの力は加わっていなければ、食材が切れる。潰れない。
切った時に刃がまな板に当たらないので、トントン音がしない。
力が抜けていれば音がしないのは、タイピングやウォーキングと同じ。
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